「年賀状は平安時代から受け継がれてきた」から考える事。

 

 

皆様は、年賀状どうしていますか?

 

私は昨年、年賀状をやめました。

失礼かと思いながらも、書いて頂いた方へもお返ししませんでした。

 

理由は2つ

■大きな病気が判明したばかりで、気が回らなかった。

■ここ数年、年賀状を作っていると虚しく感じていた。

 

です。

 

 

特に後者が大部分を占めていました。

(最初からそう言えばいいのにw)

 

 

きっかけは前者でした。

(言い訳にしか聞こえないw)

 

 

さて、意味のない私の話はさておき。

 

 

今年もそろそろ年賀状について考えないといけない時期になってきました。

 

昨年は、書かなかったことで年賀状に縛られない新年を迎えることができました。

それは、今までにないゆったりとした年末年始でした。

 

 

しかし、年賀状について調べもせず独断と偏見でやめてしまった上、書いて頂いた方へもお返ししなかったためモヤモヤが残りました。

 

 

そこで、年賀状の本来の意味を正しく知り、それでも必要ないと判断できれば、モヤモヤも残らずスッキリとやめてしまえるのではないかと思い、調べることにしました。

ウィキペディア様から抜粋させて頂きました。ありがとうございます。)

年賀状2020年8月5日 (水) 09:37 (日時はUTC)。ウィキペディア日本語版』。)

 

 

 

 

 

年賀状のはじまり

 

日本では、奈良時代から年始回りという新年の挨拶をする行事があり、平安時代には遠方などの人への年始回りに代わるものとして、文書による年始挨拶が行われるようになりました。

 

 

これが年賀状の始まりですね。

 

およそ1900年前です。

すごい歴史です。

 

まだ今の形ではないものの、遠方であっても吉事を分かち合おうという思いやる心が平安の世の日本人にも息づいていたようです。

 

 

その後武家社会では文書による年始の挨拶が一般化したほか、非武家社会においても口頭の代用として簡易書簡を用いて年始挨拶の文書が飛脚などにより運ばれるようになりました。

 

 

明治維新後の1873年には「郵便はがき」が発行され、年始のあいさつを簡潔に安価で書き送れるということで、葉書で年賀状を送る習慣が急速に広まっていきました。

 

1887年頃になると年賀状を出すことが国民の間に年末年始の行事の1つとして定着しました。

 

 

近代化にあっても、古(いにしえ)の慣しを時代に沿った形へ変化させ、継承していく日本人の心に感慨深いものを感じます。

 

 

 

 

 

年賀状の投函日

ただでさえ忙しく、あっという間に過ぎていく12月。

 

 

それに追い打ちをかけるように、

 

「元旦に届けるには、12月25日までに年賀状を出してくださいねーーー」

 

というフレーズが聞こえてきます。

 

 

年末までに年賀状を出すという事は、疑念を抱くこともないぐらい当たり前の事でしたが、年賀状について調べていくうちに衝撃の事実が…!

 

 

 少なくとも私には衝撃でした。

 

 

古(いにしえ)の慣わしを復活させ日本中に広めたい!

世の中の年賀状ジレンマを抱える人に知ってほしい!

 

 

 

 それは...

 

 

明治時代当時、郵便物は受付局と配達局で2つの消印が押されていたそうです。

多くの人が受付局か配達局の「1月1日」の消印を狙って年賀状を出したため、年末と1月1日当日に郵便物が集中し、他の配達が遅れる事態になっていました。

 

 

そこで、その対策として12月20から30日の間に郵便局に出せば「1月1日」の消印で元日以降に配達するという仕組みができました。

年賀状は本来、「元日に書いて投函するもの」でしたが、これをきっかけに年末に投函し元日に配達するようになりました。

 

 

 

 

本来、元日に書いて投函するもの

 

 

 

 

年末にストレスを抱える皆様、これです!

年賀状は本来、元日に書いて投函するものだったんです。

 

 

そのままでよかったのに…と、よぎった方もいるのではないでしょうか。

 

私も思いました!

 

 

 

でも元旦もすることいっぱいだし…と…

 

私も思いました!www

 

 

 

年賀状に新年の縁起を担ぎ、届ける方へより福をもたらそうと考えた日本人。

そんな心優しい人が培った日本に生まれて良かったと思います。

 

 

が、これだけは自分に優しくてもいいんじゃないか(本音)

 

いや、元旦に心を込めて書き投函する方が福を届けることができるのではないか(建前)

 

 

 

私の昨年までの年賀状ですが、年末の超多忙な時期ギリギリに準備していたので、テキトーで希薄なものになっていました。(本当にすみません…)

 

 

年賀状が年始に…贅沢を言えば、一月中であれば年始の挨拶として受け取ってもらえる世の中になれば、平安時代の日本人と同じように、大切な方へゆっくりと気持ちを込めて書きたいと思います。

(本当です。本心です。誰か広めてくれたら少し嬉しい…かなり嬉しい)

 

 

まぁ、夫には

 

「年末にバタバタ書いてた人が、元旦にゆっくり書けるようになるとは思えない」

 

と言われるのが目に見えていますが。

いつも年賀状作成から投函、整理までを丸投げしてくる夫には何も言わせません!フンッッ

 

 

投函日が元日だったことを知り、私は少しだけ楽になりました。

 

 

年賀状作成が虚しい理由

皆様は誰に年賀状を書いていますか?

 

私は家族、親類、友人のほか、今の会社の上司、同僚、以前の会社の同僚にも書いていました。

 

惰性で書いていた部分も大いにあり、虚しくなっていたのは自発的でなかったことが原因ではないかと考えます。

 

 

長い間

「普段会う人に年賀状は必要なのか」

と疑問に思っていました。

 

 

友人の年賀状デザインは見てみたいと思うこともありますが、会う約束の朝に年賀状が届くこともありました。

 

 

お正月休みがある会社は、「仕事納め」や「仕事始め」で上司や同僚の方と挨拶を交わすことが多いのではないでしょうか。

 

 

年末に一年の労をねぎらい、数日後に会社で顔を合わせ年始の挨拶をする。

 

 

年賀状は口頭で伝えることができない遠方の方にも挨拶ができるようにと始まったことを考えると、頻繁に会う家族、親類、友人や会社関係者には不要なのではないかと。

 

 

最近では、会社によっては年賀状を禁止しているところもあるといいますが、まだまだ少ないのではないかと思います。

 

長年出し合っている友人や同僚に急に出さなくなると、寂しい気もします。

 

 

しかし、惰性で気持ちがこもっていない年賀状は書く方ももらう方も苦痛ではないでしょうか。

 

 

それよりも、顔を合わせた時に、しっかりと一年の感謝を伝えたり新年の挨拶をするほうが円滑なコミュニケーションとなり、仕事などはスムーズに運ぶかもしれません。

 

 

 

 

年賀状で思いやりの心を継承する

 

奈良、平安時代から、時代に合わせ形を変え受け継がれてきた大切な方への年始の挨拶。

 

今の私たちが実践し子ども達に伝えることで、未来の日本に受け継ぐことが年賀状の歴史を繋げることになります。

 

 

昔の人は未来に継ぐ事を目的としていたわけではないと思いますが、

 

家族を思いやる心、

親しい人を思いやる心を大切にしてきた結果

現代まで受け継がれてきました。

 

 

私も悠久の日本人に倣(なら)い、来年の年賀状は遠方の家族や親戚、大切な友人に福を届けたいと思います。

 

 

できれば古に従い、年始に新しい気持ちで筆をとり、大切な方の新年をお祝いできればと考えています。

(本当です。本心です。)

 

 

 

 

皆様は来年の年賀状、どうされますか?